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PDFによるコンテンツ公開を出来るだけ避けたい理由

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matsushita

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それ、どうしてもPDFで配布しなければいけませんか?

単刀直入に聞きましょう。ウェブサイトを巡っていて、PDFを開いたときに、なんと思いますか? 私は使いづらいな、と思います。

印刷するものであれば、PDFは素晴らしいのです。手を加えることもありませんし、紙に最適化されて印刷されます。しかし、ブラウザやPDFリーダーで読むとき、すごく読みづらいものになってしまいます。

例えば、『I hate PDF』で検索してみてください。1億件以上、検索結果に引っかかります。中には関係がないものもあると思いますが、PDFを結構な数の人が嫌っている、というのは間違いないでしょう。

PDFが嫌われる理由

2003年にNielsen Norman Groupが発表した『PDF: Unfit for Human Consumption』というレポートがあります。その中にある“PDFのユーザビリティにおける罪(PDF Usability Crime)”と、“PDFに対するユーザーの怒り(Users Hate PDF)”を引用します。

PDF Usability Crime

  • 長々とした陳列:PDFファイルは通常、印刷を意図した文書を変換しているもので、ウェブライティングのガイドラインに従っていないでしょう。その結果は? 画面の広い範囲を占有し、読み手は退屈と不快感を得ることになります。
  • 酷いユーザーエクスペリエンス:PDFは独自のコマンドやメニューを持っています。ブラウザのコマンドが動作しないため、文書の印刷や保存が簡単にできません。
  • クラッシュとソフトウェアの問題:昔ほど悪くはありませんが、PDFファイルをブラウザで見ているとき、ブラウザやPCがクラッシュする可能性が高くなります。
  • フローの崩壊:コンテンツを見るために、長時間待ってくれる特殊な読者が必要です。PDFはウェブサイトよりもダウンロードに時間がかかるためです。
  • 孤立している:PDFはWebページではないため、通常のナビゲーションバーに表示されません。ユーザーは、ブラウザバック以外に、あなたのホームページへ戻る手段がないのです。
  • 内容がぼやけている:多くのコンテンツは内部ナビゲーションが酷いのにも関わらず、巨大なコンテンツの塊です。文字列の一致でジャンプする程度の、原始的な機能しか備えておらず、まともな検索ができません。ユーザーの質問に対して、75ページのFAQを作っていたら、ユーザーは回答を見つけることは、まず不可能でしょう。
  • 印刷物に最適化されている:PDFのレイアウトはブラウザウィンドウに合わず、紙に最適化されています。バイバイ、スムーズなスクロール。こんにちは、小さなフォント。

Users Hate PDF

企業ウェブサイトの投資家向け広報エリアに対する投資家からのご意見。

「PDFをダウンロードするのは苦痛です。それが嫌すぎて……しかも迷惑です。まず、ロードするのに時間がかかります。さらに、検索するのが難しい。HTMLなら簡単に見つけられるのですが……。全てのPDFに入っているチャートに対して言えることですね。私にとっての理想のサイトは、サイトに訪問したら、過去10年の売上棒グラフを表示してくれる、というものです」

「Adobe Acrobatが憎い。PDFの特定部分をワードにコピペで移すことができないのです。私に必要のないグラフィックスもあります。編集可能なHTMLの方が、好きですね」

企業ウェブサイトのPR情報に対するジャーナリストからのご意見。

「PDFファイルはウェブページのような動作をしません。しかも、遅い。液体というより、固形と言うべきでしょう」

「プリントアウトするときPDF文書は素晴らしいのですが、ディスプレイでは読みにくいです」

「Acrobatに不満があります。全てのページファイルを見るときに、です。スクロールするとき、ジャンプするとき、どちらも非常に不便です」

企業ウェブサイトのインターネットテストページに対する従業員からのご意見。

「最初のページに目次があろうと、そこまでスクロールする必要があります。つまり、サイドに何か意味するものが無ければなりませんしかし、私なんかが言えませんよ」

現在では改善されているものもありますが、ユーザビリティ面において決して良いものではないということが分かります。

さらに、今、重要となっているソーシャルメディアへの共有が非常にし辛いという問題もあります。共有ボタンが付いているものも、ごく一部ありますが、ツイートボタンやいいね!ボタンと比べるべくもありません。

PDF配布すべきものと、それ以外の解決方法

前述の通り、PDFは紙という媒体に最適化されています。印刷を前提とした配布物であれば、PDFによる配信が望ましいでしょう。基本的には、以下の2つになるでしょうか。

  • eBook:書き込んで学習できるよう、紙に最適化するとよいでしょう。もしくは、電子書籍化を考えてePubで作成するとよいかもしれません。
  • 書類:記入が必要なものは印刷できるようにPDFで配布します。PDFは改竄ができないので、その面も評価の対象になりますね。

解決方法

ではそれ以外のものは、どのようにウェブに公開すべきでしょうか? 私が提案するのは2つです。

1. SlideShare

有名なパワーポイントやPDFの共有サービス。ウェブサイトにも簡単に埋め込めて、ダウンロードもできるようになっている優れ物です。重要な共有ボタンも付いているため、良いものウェブサイトという垣根をこえて、ソーシャルメディアでヒットする可能性もあります。

読み込みも早いので、オススメです。

2. ブログコンテンツとして作りなおす

PDFとして公開したコンテンツを、ブログとしてリライトします。やはりSlideShare同様、共有ボタンからソーシャルメディアからの流入が多くなることを期待できます。また、外部サイトでリンクする際も、PDFよりブログの方が引用もされやすいでしょう。

まとめ

PDFは印刷されることを前提に作成しているため、ブラウザからのユーザビリティは悪いです。それ以外の用途で配布する場合はSlideShareにアップロード、もしくはリライトを行ってブログで公開してみましょう。

2002年の頃から技術は進歩しているため、昔ほどPDFに“怒り”を感じなくなっています。さらに10年待てば、PDFもブラウザから快適に操作できるようになるかもしれませんね。期待してみましょう!

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