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【イベントレポート】シリコンバレー産学連携事情視察報告会①

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日本復興の鍵は産学連携にあるかもしれない? BBA報告会参加レポート!

先日(12月14日)、BBA(ブロードバンド推進協議会)が行ったシリコンバレー産学連携事情視の報告会がありました。

BBA会員限定の報告会だったのですが、大学時代の恩師である木暮祐一先生のご好意により参加することができましたので、レポートいたします。

この報告会では、木暮祐一先生が行ったシリコンバレーの大学視察報告、新潟大学の上松恵里子先生の韓国・北欧の教育ICT最新事情報告、福岡県飯塚市の春口浩子さんによるシリコンバレー型産学官連携モデル『e-ZUKAトライバレー構想』の現状報告が行われました。

1つにまとめると長くなりすぎてしまうため、2つに分けてレポートさせていただきます。

シリコンバレー大学視察報告

シリコンバレーは言わずとしれたベンチャー企業の集約地です。とはいえ、シリコンバレーという土地があるわけではありません。マウンテンビュー、サニーベール、サンタクララの3つの市が合わさってシリコンバレーと呼ばれる地を作り上げています。

ウィリアム・ショックレーが『ショックレー半導体研究所』を設立したことで、インテルなどの半導体企業が集まり、シリコンバレーと呼ばれるようになりました(半導体にシリコンが多く使われるため)。前述の通り、現在では多くのIT企業が集まっています。たとえばAppleやGoogle、Facebook、Twitterとあげればキリがありません。

では、なぜシリコンバレーでベンチャーが次々に生まれるのでしょうか? 視察したときに、3つの理由が浮かんだと言います。

1、ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタル(VC)はアメリカに約700社ありますが、そのうち370社がシリコンバレーに集中しています。また、VCの70%が独立系であり、投資家本人が稼いで資金を、新しいベンチャーに投資するというエコシステムが出来上がっているそうです。ちなみに日本にも200社ほどVCがあるそうですが、その多くが銀行・証券会社系の企業だそうです。

アメリカのVCはひとつの建物に多くのキャピタルが入っているため、1社がダメでも、その足で他のVCへ行くこともよくあるのだそうです。

2、学生のモチベーション

シリコンバレーの学生は起業するのが当然で、企業に就職するのは落ちこぼれという考えがあるそうです。

就職することが第一と考える日本の学生と、一番大きな差はここではないかとしていました。

3、社会人のモチベーションと学習環境

学生だけでなく、社会人も常に学習をしていると言います。シリコンバレーの厳しい競争社会で生き残るには自己研鑽を積むしかないからです。

社会人の学びも独学ではありません。大学が社会人向けに夕方から夜間にかけて講義を行っています。『古い情報はすでにネットにあるから、そこにあるものを復習してくるのは当たり前で、講義で行うのは常に最新の情報』として、大学の講義内容が組まれています。

ちなみに、この講義を受けると単位をもらえます。日本で言うと科目履修生のような扱いですが、ここで取得した単位を他大や大学院で単位として扱ってもらえるため、将来の学歴にも生かすことができます。

大学も、社会人を受け入れる工夫をしています。例えば、e-ラーニングの充実、業務と直結するカリキュラムの作成などです。特に場所や時間に制約がある社会人にとって、e-ラーニングは大学を選ぶ上で重要なファクターとなります。そのため講義をストリーム中継(しかもカメラは講師の動きを完全に追ってくれる!)したり、後から講義をiTunes Uなどで見られるようにするなど、力を入れています。

産学の距離感

スタンフォード大学の敷地面積は約3310ヘクタールあり、山手線内側の約半分、杉並区に匹敵すると言います。ちなみに東京ドームに換算すると約700個分です。

この敷地の中にはキャンパスを始めとして住居やインキュベーション施設、ベンチャーオフィスが入っているなど、1つの街として機能しています。大学・研究機関で生み出された技術が、すぐにベンチャーを始めとする産業界で活かせるような仕組みが形成されています。

また、ベンチャー企業に所属する卒業生が、在学生に教授する環境もあります。業界の最新事情を大学にフィードバックすることができます。

大学が起業家を育て、起業家が大学で新しい起業家を育てるというのも、産学が近いシリコンバレーの特徴ではないでしょうか。

シリコンバレーが成功した要因

シリコンバレーが成功した要因として、5つ考えられると言います。

  1. 企業の成長と変化に重要に対応できる教育機関の教育体制
  2. 社会人も学びやすい仕組み
  3. e-ラーニング等のICTの有効活用
  4. 求められている教育(最新分野)が迅速にカリキュラムへ反映される
  5. インキュベーションやエンジェル投資家など起業しやすい環境がある

IT業界が成長と変化を繰り返すなかで、人材育成は不可欠です。企業内で人材を育成することも重要ですが、産学が連携することで、より高度な能力を持った人材を育成することができます。

日本の経済の復興の鍵を握るのは、実は産学連携の強化にあるのではないかと感じる報告でした。

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