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【イベントレポート】シリコンバレー産学連携事情視察報告会②

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BBA報告会参加レポート2回目は、教育ICT最新事情と、飯塚市が目指すトライバレー構想について!

前回のレポートに引き続き、BBA(ブロードバンド推進協議会)報告会のレポート記事になります。

今回は新潟大学の上松恵里子先生の『韓国・北欧の教育ICT最新事情報告』、福岡県飯塚市の春口浩子さんによる『シリコンバレー型産学官連携モデル『e-ZUKAトライバレー構想』の現状報告』のレポートになります。

韓国・北欧の教育ICT最新事情報告

韓国と北欧の教育ICTといえば、世界でもトップクラスで進んでおり、他国が研究して自国に取り込もうとしています。その韓国・北欧の教育ICT最新事情報告から見えてきた2つの共通点があります。

1つは自分の成果を主体的にシェアしているという点です。韓国では自分の考えや成果物を小学生からパワーポイントでまとめ、発表することができます。しかもその場でSNSを使って、自分の考えを発表者に対してフィードバックします。北欧のシェアはもっと進んでいます。生徒が作ったものをクラスでシェア(発表)し、良いものはiBooksやSlide Shareで全世界で公開します。

また、両国ともに、生徒が両親と自分の学習内容をシェアしています。しかもそれだけではなく、教師と生徒、教師と両親もネットワーク上で繋がっていて、子どもの学習状況などのフィードバックを随時受けています。

もう1つはFilliped Classroomと呼ばれるe-ラーニングと対面型授業を併用(ブレンド型学習)を行っていることです。この学習方法は従来の対面型授業に加え、e-ラーニングを活用することで、学習時間を確保できるため効果的であるという研究結果が出ています。e-ラーニングは生徒が行った学習内容を、教師側がグラフ化して見られるようになるため、より効果的な指導を行うことができます。

Evaluation of Evidence-Based Practices in Online Learning:http://www2.ed.gov/rschstat/eval/tech/evidence-based-practices/finalreport.pdf

この状況を踏まえて、日本が今後ICTを活用した教育をする上で重要なことは3つあるとしました。

  1. 1人1台にPCを利用させて満足するのではなく、教師と生徒が情報共有すること
  2. 生徒だけではなく親と情報を共有すること
  3. e-ラーニングなどオンラインを活用して、データ分析を行い、学習の最適化をはかること

また、産学連携の話題として、デンマークのコペンハーゲン大学を取り上げました。

大学は学生が起業するための講義をいくつも行っており、学生たちも自分たちが起業するためにはどういうアイデア・スキルが必要かを共有しているそうです。

また学科棟の上層階にインキュベーションスペースを持っており、産学が連携しやすい体制を作っているそうです。

シリコンバレー型産学官連携モデル『e-ZUKAトライバレー構想』の現状報告

福岡県飯塚市は旧産炭地で、他の旧産炭地と同様に人口が低下している地域です。いわゆる平成の大合併により旧飯塚市・穂波町・筑穂町・庄内町・頴田町が合併されて出来た市です。

その旧産炭地から脱却するため、大学や研究機関を集積する『e-ZUKAトライバレー構想』を平成15年2月に開始しました。トライバレー構想は4つの柱を軸に策定されました。

  1. 人材と育成の集積
  2. 産学官連携の強化
  3. 企業誘致
  4. ベンチャー企業の成長支援体制の強化

現在では九州工業大学情報工学部、スタンフォード大学飯塚ブランチ、民間のインキュベーション機関が設立されるなど人材を育成するインフラが整いつつあります。ちなみに飯塚市の人口3.5%は理工学系の学生や研究者だそうです。

飯塚市の学生・卒業生によるベンチャー企業は50社にのぼり、特に九州工業大学発ベンチャーは、経済産業省の『大学等発ベンチャー設立数上位大学』で10位にランクインするなどの実績があります。

ただ、課題も大きく3つあると言います。

  1. 育成する人材と定着人材のギャップ(育成した人材が東京や博多などに流出して、飯塚市に定着しない)
  2. IT関連とそれ以外の業種(ITとそれ以外を結びつけるものがない)
  3. 飯塚市における旧飯塚市と旧4町のギャップ(元々旧飯塚市時代に始まったため、旧4町に周知されていないなどの問題)

これらの課題を解決するため、トライバレー構想の次期方向性は『人と産業が集まる成長する街』と定めて、3つの目標を掲げるとしています。

  1. 『産学官連携』による新技術・新製品、新サービスの創出
  2. 課題解決型ビジネスの創出による『起業力・企業力』の向上
  3. 求心力を高め、人・情報・技術・企業が集まる街の形成

目標達成の一環として、人や情報などが集まるコミュニティを作り求心力の強化を行っていくとしています。

日本での産学官連携モデルとなれるかどうか、今後注目が集まりそうです。

『e-ZUKAトライバレー構想』のHPはこちら。

http://www.city.iizuka.lg.jp/try-valley/index.html

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