AdWords広告のクオリティスコアとは?

GoogleはAdWords広告のオークションに使用するクオリティスコアについてのブログを公開しました。

この中には、クオリティスコアを決定する要素と、どうすれば広告の効果を高められるかが書かれており、教科書となるYouTubeとPDFのリンクがあります。

この中の教科書を見て、クオリティスコアと、どのようにすれば高められるのかを学んでいきましょう。

なぜクオリティスコアが必要なのか?

まず、Googleがなぜクオリティスコアを用いているか、簡単な例を使って考えてみましょう。

例えば、北海道で居酒屋を検索したユーザーと、沖縄で居酒屋で検索したユーザーでは、望むものが違います。そこへ一番単価が高い東京の居酒屋の広告を表示すると、ユーザーは「なんて役に立たないんだ」と思うでしょう。この「役に立たない」を解消するために用いられるのがクオリティスコアなのです。

クオリティスコアは大きく3つの要素から成り立っています。

  1. 期待されるクリック率 : その検索クエリで表示されたときに、どれくらいの確率でクリックされるのか?
  2. 広告の関連性 : 検索クエリと広告の関連性はどうか?
  3. ランディングページの有用性 : ユーザーが広告をクリックしたときに、目的を容易に達成できるか?

上記の居酒屋に当てはめて考えると、東京の居酒屋は、場所という関連性が乏しく、表示されない可能性が高いでしょう。北海道であれば北海道の、沖縄であれば沖縄の居酒屋に関する広告が出てくるはずです。

ここからは、3つの要素を向上させる方法を見ていきます。

3つの要素 – クリック率

AdWords広告の主な形は以下の通りです。

これはサイドバーに表示されるものですが、検索バーの下に表示された場合でも、取り立てるほどの違いはありません。

これらの広告には長い文章やインパクトのある絵を使えるわけではありません。つまり、必然的に短く、メリットを伝えられる文章が求められます。

クリック率を向上させる方法について、Googleは3つ示しています。

  • ランディングページで取るアクションを明確にする
  • 製品の利点や特徴を示す
  • Call to Actionを変えてみる

例えば、サンプルとして前に載せたじゃらんの広告は、具体的な内容に加えて、低価格であることを強調しています。「沖縄旅行したいとけど、どういう風にしようかな」と考えている人に対して、自分達の広告をクリックしたときのメリットを、しっかり提示しているわけです。

この原則に従った広告になっているかを確かめるには、同じ会社で違う部署の人に見せてみるのが一番です。3つ以上のテキストを用意し、その中で一番良いのはどれか選んでもらいましょう。

3つの要素 – 広告の関連性

例えば、グローブをAdWords広告で届けたい場合を考えてみましょう。この場合、「グローブ」というキーワードだけで広告を出していると、関連性を持った範囲が狭くなります。グローブにもピッチャー用、キャッチャー用、内野手用、外野手用といったポジション別のものから、左利き、子ども用、軟式用……等々、多くの種類があるからです。こうした需要へ対応するためには、様々なキーワードで広告を考える必要があります。

これには、Amazonの広告が参考になります。Amazonは投手用グローブという広告を「ピッチャー グローブ」「投手 グローブ」といった検索クエリに対して提供しています。このクエリに対して、単に「グローブ」というキーワードで出していたのでは、Amazonの広告より関連性が低くなり、クオリティスコアは低くなって、表示される可能性は低くなります。

このように広告を考える際には、広告が持つ要素と、ユーザーが求める情報の関連性は、大きく5つの枠に分ける必要があります。

  • 広告のテキストは、ユーザーの検索クエリに対して適切か?
  • Amazonのグローブのように、特定のキーワードをグループとしてまとめているか?
  • 効果の低いクエリが属しているグループは適切か?
  • 広告のテキストには、検索クエリの意図が汲まれているか?
  • 自分達の事業に相応しくないキーワードは、除外クエリとして登録しているか?

一番最後の除外クエリという項目が分かりにくいと思うので解説を加えると、物によっては会社の方針によって「こう呼ぼう」と考えている呼び方があると思います。例えば、「ウルトラブック」と「ノートパソコン」には明確な違いはありませんが、ブランドAのことを「ウルトラブック」と認識してもらいたいと思っているときには、AdWordsに「ノートパソコン」というクエリを除外キーワードに追加することで、ノートパソコンという検索結果では表示されなくなります。ブランドのイメージにそぐわないキーワードは、除外しておきましょう。

3つの要素 – ランディングページの有用性

ここまでのステップで広告の表示、ユーザーからのクリックを最適化していき、次にランディングページの最適化に入ります。

ランディングページは、検索クエリと結びついている必要があります。先ほどのAmazonのグローブを例に出すと、投手用グローブをクリックした先は、Amazonの投手用グローブの検索結果に繋がっています。これで飛んだ先がウォーキングシューズだったら、クリックしたユーザーは期待を裏切られたと思うことでしょう。

そして、広告を出したときに必要なのは、ユーザーの動向を測定することです。製品の購入や予約に繋がったコンバージョンは、ある意味で最も分かりやすいランディングページの指標です。この数値が高ければ高いほど優れたランディングページと言えます。計測した数値をもとにページを修正し、クオリティスコアを向上させましょう。

もうひとつ、モバイルは広告への投資額トラフィックは飛躍的に増加して無視することはできません。PCとは画面サイズや、ユーザーの心理が違うため、モバイルに向けた構築が必要になります。モバイル専用にページを作る他にも、そもそものウェブサイトをPCとモバイル両方で使うことができるレスポンシブウェブデザイン等を用いて再構築するのも有効です。モバイルの対応を考える上では、Think with Googleのマルチスクリーンを参考にしてみましょう。

これは関係する? しない?

Googleは、「これはクオリティスコアに関係するの?」と多く疑問をもたれる6つの項目について解答しています。この解答と理由について、簡単に見ていきます。

ユーザーの利用しているデバイス – 重要

デバイスは関係するとした上で、特にモバイル最適化について多く言及しています。モバイルによる検索が多いクエリ(例えば「地名 居酒屋」)で広告を表示させたいのであれば、リンク先はモバイルで操作しやくなっている必要があります。ただし、モバイル専用サイトを構築する必要はないと述べており、モバイルで問題なく操作できることが重要だとしています。

ユーザーの意図との関連性 – 重要

ユーザーが検索を行った意図との関連性は、広告の品質を決定する上で、最も重要だとしています。つまり、ユーザーが欲しい情報を得られる、欲しいものがすぐに手に入るといったサイトは、品質が高いと言うことができます。

既存のキーワードでのパフォーマンスは新しいキーワードに影響を及ぼすか – 及ぼす

解答にはドメインが関係しているのではなく、ランディングページの品質が関わっている旨が書かれています。既にランディングページが特定のキーワードで高品質だと判断されている場合に、そのキーワードと関連性がある分野でも高品質である可能性が高いと考えられるためです。

アカウント内の変更はクオリティスコアに影響を及ぼすか – 及ぼさない

ユーザーに影響を及ぼさない変更で、クオリティスコアが変動することはありません。例えば、キーワードA, B, C, Dをグループ1にして、1つのランディングページを用意したとします。このクオリティスコアが低く、改善しようと考えて、新しいグループ2に同じキーワードと同じランディングページを突っ込んだとしても、クオリティスコアに影響を及ぼさないということです。

クオリティスコアへは、キーワードやテキスト、ランディングページを改善するといった、ユーザーの行動や利便性に影響を及ぼす変更でしか数値は動きません。

他の広告ネットワークを利用するとクオリティスコアに影響を及ぼすか – 及ぼさない

Google Display Networkやパートナーで同じ広告を利用しても、クオリティスコアには何の影響も無いようです。既に同じ測定基準を利用しており、キーワードやランディングページが同じであれば、クオリティスコアに影響は無いため、同じものを使ってトラフィックを増やしたい場合は単価を上げる以外に方法はないようです。

広告の場所は影響を及ぼすか – 及ぼさない

広告欄の上であれば上であるほど、クリック率は上昇していきます。しかし、このクリック率はクオリティスコアに影響がありません。クオリティスコアに用いられるクリック率は、想定したものであり、実際の数値とは関係がないのです。Googleは、クリック率を上昇させるために単価を上げたとしても効果はなく、ビジネス上で良いパフォーマンスとなる金額にすべきだと助言しています。

最後に

Googleはこのドキュメントの中で「広告の効果を上げたいのであれば、クオリティスコアにフォーカスするべきではない」と述べています。

クオリティスコアを高めたい理由はいくつかあれど、高めた結果に求めるものは、広告でより多く集客してコンバージョンを得ることです。クオリティスコア高めるというのは集客の手段であり、手段に注力しすぎるのは本末転倒になります。スコアを高めるためにトリックを使っても、欺けるのはGoogleのスコアだけであり、そのあとのコンバージョンには繋がりません。しかし、このドキュメントの言った通りに、使いやすく、分かりやすく、目的を果たしやすいように作れば、コンバージョン率が上昇しやすくなるのは自明の理でしょう。

つまり、クオリティスコアではなく、ユーザーを見るべきなのです。

  • このページを訪れたくなるキーワード、テキストは何か?
  • その目的を果たすためのコンテンツは何か?

この2つを考えることで、自然とクオリティスコアとコンバージョン率が上昇し、広告の効果を最大にすることができます。広告の最適化を始めましょう!

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