あなたの仕事の仕方は大丈夫?「トヨタのPDCA」から”PDCA”についてご紹介

みなさんは、”PDCA”という言葉を知っていますか?先日、『新人OLひなたと学ぶ どんな会社でも評価される トヨタのPDCA』(原マサヒコ 2014)を読む機会があり、働く上で大切なことを学びました。今回は、『トヨタのPDCA』から”PDCA”とはなにか、ご紹介したいと思います。

”PDCA”ってなんだ?

まず、”PDCA“とは何か、疑問に思っている方も多いかと思います。”PDCA”とは、仕事をする上で、業務を円滑に進めるための手法の1つです。4つの段階があり、その4段階を繰り返すことで、今までの業務の改善ができ、仕事をスムーズに続けることができます。

Wikipedia より)

  • Plan:計画
  • Do:実行
  • Check:確認
  • Action:改善

この4つの段階の頭文字をとったものを”PDCA”と呼びます。では、この”PDCA”を始めるためには、まず2つの土台を覚えておかないと、上手く始めることができません。

”PDCA”を始めるための2つの土台

1:5S
  • 整理:不要なものや使わないものを捨てる
  • 整頓:物の置く場所を決めておくことで、物の場所がわかり、必要な時にすぐ取り出せる
  • 清掃:掃除をすることで、周囲をきれいに保つ
  • 清潔:整理・整頓・清掃の3つを維持することで、清潔が保たれる
  • しつけ:ルールや手順を守り、習慣化する

この5つの項目を”5S”と呼びます。身だしなみが乱れていたり、周りが汚かったりすると、仕事もそのような影響を受けてしまいます。日頃より、デスク周りや身なりなどをきれいにしておくことで、気持ちよく仕事をすることができます。この”5S”を普段より心がけ、身につけてしまいましょう。

2:付加価値

付加価値とは、”A”から生み出された”B”は、”A”より価値があるものになります。仕事でも、このように私たちが顧客へ提供する商品やサービスは、付加価値が付いているものでなくてはなりません。

「私だからこそできる」って付加価値をお客様へ提供する

『新人OLひなたと学ぶ どんな会社でも評価される トヨタのPDCA』(原マサヒコ 2014)

自分が持っている知識や技術を活かして、お客様に新たな価値ある商品・サービスを提供することを忘れないで、仕事に取り組むことが大切です。

”PDCA”を始めよう!

2つの土台を覚えたところで、早速”PDCA”を始めましょう。『トヨタのPDCA』では、1つ1つの段階に4〜5つの項目で、わかりやすく説明しています。今回は、その項目を簡単に見ていきましょう。

Plan:業務計画を作成しよう
  • 視える化する」:今の自分の業務内容を毎日書き出し、社内全体で共有しよう。
  • 白紙でものを見ろ」:新しい仕事がきたら、過去の経験にとらわれずリセットすることで、新しいアイデアが浮かぶ。
  • 算術より忍術」:計算だけでは、見えないものを行動して見つける。
  • 非常識な目標を立てる」:自分では、できないような目標を掲げることで、自分の能力を最大限に活かす。

「視える化」により、1人1人が業務内容を把握することで、仕事の流れが視覚化され、業務をスムーズに進めることができます。まずは、毎日の業務を見直すことから始めましょう。

Do:業務計画を実行しよう
  • 怒られたらサンキュー」:怒られても指導してくれたことは、感謝の気持ちで受け止めよう。
  • 巧遅より拙速」:時間をかけて完璧なものを作るより、拙くても速い方が良い時がある。
  • 不良は目の前に出せ」:失敗や問題が起きたら、みんなで共有し改善へ繋げる。
  • ムリ・ムダ・ムラの排除」:ムリな業務やムダな工程、ムラがある商品・サービスを見直し、なくそう。
  • 逆らわず、従わず」:上司に言われた通りにするのではなく、自分で良い考えがあれば実践する。

業務計画を立てたら、計画に沿って実行しましょう。ただ、実行するのではなく臨機応変に業務に対応しつつ、業務工程を見直しましょう。

Check:業務計画が実行されているのか確認しよう
  • ベンチマーキング」:自社だけでなく、他社や他の職種の取り組みなどの良い部分を積極的に取り入れる。
  • 評論家はいらない」:反対意見を述べるだけではなく、問題定義や対策案を出すことで、次に繋がる。
  • 三現主義」:現場・現物・現実の3つを行い、実際に自分の目で見て、現状を知る。
  • モグラ叩きはしない。」:実行した結果に対して、付け焼き刃な解決策をせず、根本の原因を探し、解決策を考える。
  • 「なぜ」5回」:問題や成功したことに対して、「なぜ」と掘り下げていくことで、問題の原因や成功の道が見えてくる。

”Check(評価)”では、少し難しいかもしれませんが、業務計画を実行したままにするのではなく、計画が上手く実行されているのか振り返り、確認作業を行ないましょう。自分の中だけではなく、外の世界に見聞を広げるだけでも、現在の業務がどのように実行されているのか比較することができます。

Action:上手くできていない業務計画を改善しよう
  • 動くのはなく働く」:人として感じられるサービスをお客様に提供する。
  • 多能工」:自分以外の担当業務の能力を身につけると、手伝うことができ、全体の仕事を早く進めることができる。
  • どうすればできるかを考える」:どうすればできるのかを考えることで、改善策を見つけることができる。
  • 離れ小島を作るな」:業務を個人や部署で、固まって行なうのではなく、社内全体で連携する。
  • 標準化の徹底」:知恵や経験などを文書や視覚化し、共有することで、誰でも”PDCA”を回すことができる。

確認作業を行い、問題点が見つかったら改善をしましょう。この”Action(改善)”が上手くできれば、あとは上手く”PDCA”を回すことができます。初めの”PDCA”では、なるべくゆっくり理解を深めることで、次から回していく”PDCA”が上手くいくと考えます。経験や知識を積んでいくことでより良い”PDCA”サイクルになっていくので、その都度「標準化の徹底(原 2014)」を書き加えていきましょう。

最後に

”PDCA”は、いかがでしたでしょうか。『新人OLひなたと学ぶ どんな会社でも評価される トヨタのPDCA』(原マサヒコ 2014)では、問題をクイズで提示したり、ストーリー仕立てで、主人公と一緒に”PDCA”を学ぶことができます。主人公の成長が、自分にも繋がるようにわかりやすく解説されおり、本が苦手な方でも楽しく読むことができます。原さんのnoteでは、本書の冒頭コミック部分を読むことができるので、興味のある方はぜひ、読んでみてください。

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