Twitterの動画共有サービス『Vine』を取り巻く問題についてまとめ

Twitterが開始した動画共有サービス『Vine』。6秒間の動画を、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアで共有できるサービスとして始まりました。

しかし、2つ問題があるようです。その問題点についてまとめてみました。

問題点①:Facebookのプラットフォームポリシー改訂

まずひとつめは、Facebookがプラットフォームポリシーを改訂したことです。

この改訂により、VineはFacebookのAPIを使って『Facebookの友だちを検索』することができなくなりました。

(出典:All ThingsD)

ちなみに現在、Facebookの友だち検索機能は削除されています。

Facebookはこの規約改訂で、「許可なくFacebookの機能を模倣するプロダクトでユーザーデータを活用するためにFacebook Platformを使うことはできない」としています。この模倣するプロダクトとは、恐らくPokeのことでしょう。

Snapchatのことは置いておくとして、海外の複数メディアでは、Instagramとの連携を打ち切るなどFacebookとTwitterの確執が大きくなっているからではないか、と推測しています。

【参考】

Facebook Platfrom Policies(Facebook)

Why Facebook Snipped Twitter’s Vine(BuzzFeed FWD)

Facebook Cuts Down Twitter’s Vine(Mashable)

Facebook blocks Twitter’s Vine users from accessing friends(techradar.computing)

Facebook、「Vine」遮断の報道を受け一部アプリに対する措置を説明(ITpro)

ポルノ問題

動画共有サービスの悩みの種、ポルノが早くもVineで問題となっています。

ポルノの動画自体は#pornoなどのタグ検索をしなければ出てきませんが、ポルノ動画が集まるということでApp Storeから削除される可能性が浮上しています。

App Storeでのポルノの定義はWebsterの表記に則っています。ちなみに内容は下記の通りです。

explicit descriptions or displays of sexual organs or activities intended to stimulate erotic rather than aesthetic or emotional feelings

美的な、あるいは情動的な感性に訴えかける目的ではなく、性的な感情を刺激する目的での性器や性的行為の露骨な描写や表示

ただ、Twitterは検閲に反対の立場を取っているのは周知の通りです。そのため、ポルノ的な動画であっても自ら削除することはしていないようです。

Twitterには不適切なコンテンツ(ポルノなど)を警告するシステムがありますが、Vineにはまだそのシステムがありません。いずれ導入されると考えられていますが、現在はユーザーによる報告頼みです。

【参考】

TwitterのビデオアプリVineにポルノ問題(Techcrunch)

Twitterの新サービス「Vine」、早くもポルノ問題が浮上(Cnet)

まとめ

前者のFacebookからの規制は、人と人をつなげるという点で見れば大きな痛手でしょう。ただ、FacebookとしてはPokeを使って欲しいという思惑もあるでしょうし、それ以前に両者の関係がこじれているということもあります。上手い落とし所はないのでしょうか?

後者のポルノ問題は、Vineというサービスにとってもっと差し迫ったものではないかと思います。Techcrunchでは“私としては、ポルノ問題が広く蔓延しているとは思っていない”と述べられていますが、なぜか消されてしまったアプリの例もありますので心配です。

私個人としてVineは6秒の動画を“長期間残すことができる”という、SnapchatやPokeにない利点があると思っています。例えば制限時間がついていることでピタゴラスイッチのような芸術的な動画が生まれるかもしれません。見られる時間が限られている場合は1回しか視聴できませんが、Vineは何度でも見返すことができます。

またネタ的なGIFアニメはTumblrなどのソーシャルメディアでとても人気があるコンテンツです。こうしたコンテンツが回数制限をかけられているというのは、ちょっと寂しいと思います。

Vine、長続きして欲しいなぁ。

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