ソフトバンクが2013年3月期第2四半期決算を発表

2012年10月31日、ソフトバンクが2013年3月期第2四半期決算を発表した。

イーモバイルの買収や、米Sprintの買収など、積極的な戦略を打ち出したソフトバンクの決算だけに期待が高まる。

それでは、早速見ていこう。

連結業績ハイライトとして、上期の営業利益が4000億円を突破し、iPhone5の販売も好調だとあげた。

そして売上高は3期連続で過去最高を記録し、3%増だった。

営業利益は7期連続で最高益に。前期と比べて8%の増加。

営業利益率もNTTドコモを抜いて日本でナンバーワンに。

さらにアメリカとの比較も出した。20%のAT&Tと19%のVerizonを追い抜き日米ともにナンバーワンとなった。

純利益は前期に及ばなかったが、株式の売却や上場による影響があったからだと孫社長は述べた。いずれにせよ、順調に推移している。

そして最後に連結業績のサマリーを出した。

また、ソフトバンク版のiPhone5には2つの誤解があるから、今回はその誤解を解消したいとして、このスライドをあげた。

1つ目はソフトバンク版のLTEは電池の減りが早いということについてだ。

当初はそうだったものの、パケット通信の接続状態を最適化したあとは、むしろauよりも長持ちになったと述べた。

2つ目に、ソフトバンクのLTE基地局はオムニセル型ばかりで、通信の質が悪いということだ。

こちらは簡単に説明を加えておくと、基地局はセクター型とオムニセル型に分かれる。セクター型はアンテナが3つついていて、電波がより広範囲に届き、質の高い通信が可能となる。それに対してオムニセル型はアンテナがひとつしかないため電波が届く範囲が狭く、また干渉しやすいため質が低い。

孫社長は、97%がセクター型で、オムニセル型はセクター型の隙間を埋めるためにしか使っていない述べた。

そして、誤解を払拭したあと、通信キャリアの売上はどのようにして決まるかを述べた。

まず、契約者純増数は他社と比べても圧倒的に多い。

ARPUに関しても、唯一の増加傾向にあるという。

ちなみに、ソフトバンクが買収したウィルコムの話も出た。ウィルコムはソフトバンクが買収後、過去最高の契約者数になった。

現在世界的に固定通信の営業利益が下がっているものの、ソフトバンクでは高収益化しているという。

爆速を掲げているYahoo!JAPANも買収以来17期連続で最高益を更新。

また、LTEの品質についても触れた。

ソフトバンクは山手線で使えないと揶揄されていたが、今日の午後から全線開通したと発表。

日本の利用者数トップ1000の駅でも、auより使える駅が多かったそうだ。この調査は木曜に命令を出し、土日を使って社員に調べさせたのだそうだ。行動力がすごい。

次に、下期の見通しについて述べた。

連結営業利益7000億円を確実に上回り、増収増益を確信しているという。

その戦略のためには、Sprint買収を皮切りに、アジアだけでなくアメリカなどの欧米にも積極的に打ち出していくと発表。

ここで出てくる「なぜアメリカに進出するのか?」という質問にも回答した。

モバイル先進国のアメリカで持続的成長を実現することが目的だという。

ではなぜ、Sprintを買収したのかという質問に対しては、

3つの成長ポテンシャルがあるからだと回答。

また、買収などにより借金が増えたことで、株価が低下している。その質問に対しても回答した。

アナリストによれば、目標株価はまだまだ高く、実は今こそソフトバンク株は買い時だという主張を覗かせる。

そして、最後になぜリスクを取ってまで事業規模を拡大するのか、ということについて。

目的は、事業規模を拡大し、経営基盤や投資体力を強化し、サービスをより良くしていくことにあるという。

そしてそれは、日米のソフトバンクユーザーに世界最先端のモバイルブロードバンドを提供する上で、欠かせないファクターだ。

最後に、ソフトバンクが掲げる経営理念の達成に向けて、邁進を続けると表明した。

まとめ

ここまで駆け足で内容を見てきたが、ソフトバンクの闘争心は半端ではないと感じ取れたのではないだろうか。

その理由として私は、日本の通信キャリアで世界を相手に戦っていくと発言した企業がないことが挙げられると思う。世界のなかでも有数のキャリアであるNTTドコモでさえ、ここまで世界と戦っていく覚悟を表明したというのは、私の記憶にない。

実際に、世界と戦えるだけの力を身につけつつある。これだけの企業は日本中を見回しても、そうはないだろう。

みなさまは、ソフトバンクが今後どのようになると思うだろうか?

OUR SERVICE

Fan Commerce

ファンコマース

ファンとのダイレクトなコミュニケーションを実現して「感動体験」をビジネスに結びつけます。

Digital Marketing

デジタルマーケティング

未来を創造する価値ある「顧客体験」を実現する仕組みづくりを提案。